モグワンは子犬から老犬まで食べさせることができるドッグフードです。
そのため歯が弱っている老犬や生後2か月~3か月の子犬には、モグワンを”ふやかし”て与えなくてはいけません。
また、水分をあまり摂らない犬の場合には、モグワンをふやかして与えることで良く食べてくれるようになったり、水分を自然に摂れるなどのメリットがあります。
ただし、間違ったふやかし方をしてしまうと、モグワンの栄養が壊れてしまうため正しいふやかし方を知っておく必要があります。
といっても難しいことはなにもありません。
モグワンの正しいふやかし方や年齢別の食べさせ方など、知っておくと愛犬に食欲がなくなったときに便利です。
モグワンを食べない犬・食べなくなった犬の原因
モグワンを食べてくれない原因で一番多いのが「モグワンが好みの香りじゃない!」といタイプです。
ただし、この香りが好みじゃないには3つのパターンがあります。
- チキンと魚、どちらかの香りが苦手
- 人工添加物の強い香りに慣れている
- 油脂類でコーティングされた味に慣れている
魚がちょっとでも入っていると食べない、チキンの淡泊な香りには誘われないなど本当にいろいろです。
また、粗悪な原材料のニオイをごまかすために、人工的な香りや油脂類でコーティングされたものを好んで食べていたワンコには、モグワンの香りが物足りないことがあります。
モグワンにぬるま湯をかけて与える
このようなワンちゃの場合には、モグワンの香りをもっと強くすることで食いつきをよくすることが期待できます。
できるだけモグワンの香りを飛ばしたいと、熱湯に近い温度のお湯をかけるかたもいますが、これはモグワンの成分を壊す可能性があるため止めておいてください。
コツは2つです。
- 38度~40度ほどのぬるま湯を少しだけふりかけて、モグワン全体をかき混ぜる
- 食べる直前にすること
また、最初は食べてくれないことも考えて少しだけ与える
今まで食べていたドッグフードに、ぬるま湯をかけたモグワンを混ぜるなどしてください。
食の細い犬にモグワンを食べさせる方法
犬にも食べることにあまり興味がなく、なにを試してみても食が細いままのワンコがいます。
食いつきの良いモグワンを試してみても、ちょこっと食べては終わってしまう、まったく見向きもしないこともあります。
- ぬるま湯をかけて香りを飛ばす
- 今まで一番好んでいたドッグフードと一緒に与える
- 好んで食べてくれそうなものをトッピングする
といった工夫が必要になります。
モグワンを食べない!小型犬の場合
モグワンは小型犬でも食べやすい粒の形状をしていますが、それでも超小型犬の場合には食べづらい場合があります。
また、歯槽膿漏や歯が抜けるなど口腔内にトラブルがあると、小さな粒があたっても痛がって食べづらくなることがあります。
モグワンは小粒ですが、食べづらそうにしている場合には、ぬるま湯でふやかす・粒を割って小さくしておくなどの工夫が必要です。
また、超小型犬には偏食傾向が強い犬もいますので、このような場合には食べてくれないからと慌ててトッピングに走ると、トッピングだけしか食べてくれないことがあります。
- 少しのぬるま湯で香りを飛ばす
- ドライヤーでモグワンの表面だけを温める
モグワンの香りを飛ばすのには、ぬるま湯を使うのが一般的ですが、水分がちょっとでも付くと嫌がる犬もいるので、そのような場合にはドライヤーでさっと表面だけを温めてみてください。
モグワンを食べない!子犬の場合
離乳食からモグワンに切り替えて食べない場合には、モグワンの食感や香りの違いに戸惑っている可能性があります。
このような場合にには、モグワンをふやかす時間を長くしてみる、離乳期に使ったミルクをほんの少しだけ混ぜてみるなど、舌触りと差が出ないようにしてみてください。
生後7~8ヶ月、犬の反抗期が原因で食べないときの対策
生後7~8か月くらいになると犬にも反抗期がやってきます。
体調に問題がなく、今まで食べていたドッグフードを食べなくなった時には、飼い主の行動に反抗している可能性があります。
また、この月齢になると我も強くなり、食べなければ飼い主が慌てることを学習してしまう犬もいます。
このような場合には、
- 食べなければモグワンを下げる
- モグワン以外は与えない
- 食べないからと心配そうに犬の顔を覗き込まない
など、食べてもらうためには飼い主側に根気が必要になってきます。
モグワンを食べない!食べ飽きてしまった犬の場合
成犬になり体も心も成長した3歳以降になって、急にモグワンを食べてくれなくなった場合には
- モグワンの味に飽きた
- 嗜好性の強いものを食べたい
- 体調がすぐれない
この3つが原因として考えられます。
犬によってはずっと同じドッグフードを食べ続けると飽きるワンコもいます。
メインとなる動物性たんぱく質をラムや牛肉配合のものに変えてみてください。
モグワンも食べないけど、おやつはしっかり食べる
このような場合には、犬がおやつだけで満足してしまっています。
肉や魚がしっかりと配合されたモグワンでも、嗜好性が高いジャーキーやクッキー類には勝てません。
モグワンを食べないワンちゃんには、一度すべての間食をストップしてください。
モグワンを食べない!シニア犬・超高齢犬の場合
犬が高齢になってもずっと食欲旺盛な犬もいますが、年齢とともに徐々に食欲が落ちてくる犬もいます。
また、
- 嗅覚が衰えてきて食欲がなくなる
- 歯槽膿漏など口腔内に問題があり食べるのを嫌がる
- 新しい食べ物に興味がわかない
このような問題から、どんなに美味しそうな香りがするモグワンでも、なかなか食べてくれないことがあります。
また、年齢とともに食べ物を飲み込む力が弱くなり、むせやすくなったりすることも食べたがらない原因になっていることもあります。
モグワンを老犬が食べやすい柔らかさや大きさにしてあげる
犬の老化も個体差があるので、最後まで手を加えていないモグワンを食べてくれる犬もいますが、工夫をしてあげないと飲み込めない犬もいます。

我が家では、そのまま食べることができる17歳。粒を砕いてヨーグルトで飲み込みやすくしないと食べられない18歳がいます
- モグワンの粒を砕いて、ヨーグルトや野菜スープに混ぜて与える
- ぬるま湯で手で簡単につぶせるくらいの柔らかさまでふやかす
このような工夫も必要になってきます。
モグワンドッグフードを正しくふやかす方法
硬い粒をかむ力が弱い犬には、モグワンをふやかして与えてください。
とはいえ、水でふやかすのは難しため、どうやったら短時間で粒の中心までしっかりとふやけるのか気になっている飼い主さんもいるでしょう。
そこでモグワンの正しいふやかし方・やってはいけないふやかし方など、知っておくと便利なことをまとめましたので参考にしてくださいね。
モグワンのふやかし方6つの注意点
- 30℃~40℃のぬるま湯でふやかす(熱湯は使わない)
- ぬるま湯に浸しておくのは15分ほど(ラップなどで蓋をしておくと粒の芯まで早くふやける)
- 電子レンジでふやかすと栄養が損なわれることもある
- モグワンをふやかした後、残った水分にも栄養あり!ぜったいに捨てないで!
- ふやかしたモグワンは食べきれなかったら捨てる(作り置きはしない)
- モグワンを砕いて柔らかくするときは、食べる分だけ砕いて使用する(酸化を防ぐため)
モグワンを電子レンジや熱湯でふやかすのがダメな理由
モグワンは熱湯や電子レンジを使えば早くふやけて、香りも強くなるので犬の食いつきがよくなる可能性が高くなりますが、栄養が損なわれてしまうというデメリットがあります。
また、電子レンジでしっかりと過熱してしまうと、ビタミンや酵素を壊してしまう、フードや容器が熱くなりすぎてしまい犬がやけどをする原因となってしまいます。
とはいえ、電子レンジを使ってモグワンをふやかすのは時間の短縮にもなるので、忙しい朝などにはとても便利です。
500Wで20秒~30秒ほど温めそのあと数分放置しておくと指でつぶせるくらいの固さまでふやかすことができます。
モグワンをふやかした後、フォークなどを使ってペースト状にすると食べやすくなる犬もいますので、犬の噛む力や消化能力に合わせてふやかす固さを調整してください。
モグワンへの適切な切り替え方
モグワンに切り替えるときには、最低でも1週間ほどかけて胃腸に負担をかけずに切り替えてください。

お腹がすぐに緩くなる犬の場合には、10日~2週間ほどかけて”ゆっくり”と切り替えてください
モグワンを切り替えるときの割合はどのくらい?
モグワンに切り替えるときは
- 1日目がモグワン1割
- 2日目がモグワン2割
- 3日目がモグワン3割
というように、一日1割ずつ増やしながら切り替えてください。
全部がモグワンになるまでに10日間ほどかかりますが、お腹の弱いワンコの場合には、3割~5割増やしたところで2~3日ほど様子をみてください。
急いで切り替えても問題がない犬の場合には、
- 1日目がモグワン2割
- 3日目がモグワン5割
- 5日目がモグワン7割
- 7日目でモグワン10割
このくらいを目安に切り替えてください。
モグワンを混ぜて与えるときには栄養バランスを考える
モグワンだけで必要な栄養をしっかり摂れるので、他のドッグフードと混ぜて与える必要はありませんが、犬の体調に問題がなければ混ぜても大丈夫です。
ただし、つぎの2点を注意して与えてください
- 栄養バランスが偏ったものを組み合わせない
- 療法食を与えている時には絶対に混ぜない
モグワンのトッピング&アレンジの注意点
モグワンはシンプルなレシピで作られているので、愛犬の食欲や体調に合わせてトッピングやアレンジをすることが難しくありません。
また、お誕生日などワンコの大切な日の特別メニューとして、アレンジをしてあげるのも楽しいですよね。
年に数回の特別な日なら、トッピングがもりもりモグワン少なめでも問題はないでしょう。
でも、定期的(日常的)にアレンジメニューをワンコに与えるときには、栄養バランスを崩さないようにトッピングの量を調整してください。
モグワンにトッピングするときの5つの注意点
- トッピングは25%以下にする
- トッピングに合わせてモグワンの量を調整する
- トッピングによってはおなかが緩くなることもあるので、排便状態を確認しながら調整する
- 生の果物・野菜が食べなれない場合には、少しだけ与える・加熱するなどして様子を見て与える
- 犬が食べてはいけない食材は使わない
モグワンは低脂肪低カロリーですので、トッピングがしやすいです。
最近では、手作り食に切り替えたい飼い主さんも増えてきましたが、犬に必要な栄養が不足してしまう可能性もあるため、切り替えに躊躇されるかたがほとんどです。
ですが、モグワンをメインにして、食欲が増すもの・生の酵素が摂れる食材・水分不足を防ぐスープ類などをプラスしてあげることで、栄養不足を防ぐことができます。
モグワンのトッピングやアレンジに使える食材
家族の食事の材料の一部を、ワンコ用に少しだけ取り分けておいたものをトッピングとして使えば、無理なくアレンジができます。
注意することは犬に食べさせてはいけないものだけを避ければいいだけです。
- ヤギミルクやヨーグルト(砂糖不使用のもの)
- ゆでた野菜
- 季節の生野菜や果物
- 茹でた肉・魚、生の馬肉
- ゆで卵・納豆

モグワンに茹でた肉や魚、野菜や果物、スープなどをトッピングすると、水をあまり飲まない犬でも自然に水分を摂ることができますよ。
一口でも多く食べてほしい気持ちから、徐々にトッピングが増えてしまうことがあります。
完全に手作り食に切り替えるのであれば問題はありませんが、モグワンをメインにしたいのであればトッピングは増やさないでください。
また、スープやヤギミルクなどのトッピングは、それだけでお腹が膨れてしまいますので注意してください。
まとめ
モグワンは犬の体調や嗜好に合わせてアレンジしやすいドッグフードですが、どうしてもモグワンが好きになれない犬もいます。
そんなときにはモグワンにこだわらないことも必要ですが、食べなくても元気がいい場合には、食べてくれるまで待ってみてください。
また、犬は飼い主がオロオロすると、さらに食べてくれないことがあります。
「お願い食べてちょうだい」と心配そうに愛犬の顔を覗き込むのはやめて、10分過ぎても食べないようであれば無言でモグワンをさげてください。
まずは、モグワンを試してみる、食べてくれなければちょっとだけモグワンを食べさせる工夫をしてみるなど、あまり難しく考えずに、モグワンを食べさせてみてくださいね。